監査法人との相性は、意外に重要です。

審査において、監査法人の選定理由は定番の質問ですが、上場の可否判断に大きな影響を及ぼしません。しかしIPO準備期間において、監査法人を変更した場合、その経緯や理由を説明できない場合、上場の可否判断に影響を及ぼす可能性が出てきます。

最近において担当監査法人や主幹事証券会社の変更がある場合には、その理由を合理的に説明できますか。

(出所:新規上場ガイドブック(マザーズ編)より)

監査法人は原則、上場申請直前々期(3期前)に決定し、ショート・レビューから作業が開始します。

ポイント

監査法人を決定するにあたって
  • 監査法人は、できるだけ大手の監査法人が良いと言われています。50位にも満たないランキングの監査法人を選択した場合、「監査法人の選定理由と経緯」について整理する必要があります(「その他の監査法人から断られた」「監査報酬が一番安かった」という理由は、最もダメです)。
  • 監査報酬などについては、日本会計士協会が公表している「監査実施状況調査」が参考になります。この調査は、監査に関与する者の人数、監査時間や監査報酬額を統計資料として取りまとめているものです。
  • 複数の監査法人をコンペし、単純なコストで選定する事は止めるべきです。

監査法人の勢力図は、【監査法人 ランキング】でググれば簡単に出てきます。