主幹事証券会社は、原則、上場直前々期以前に選定します。

主幹事証券会社としての実績や傾向は、毎年、実績件数の順位が上下しますが、概ね以下のようになっています。

主幹事証券会社の実績や傾向
  • 主幹事証券会社の件数は、毎年「野村證券株式会社」「大和証券株式会社」「SMBC日興証券株式会社」「みずほ証券株式会社」が4強である。
  • 大手証券会社の一角にある「三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社」は、上記4強と比較して案件数が少ないものの、大型のIPO案件で主幹事を務めている事が多い(IPOの営業先を大手に絞っているのが明らか)。
  • 小規模のベンチャー会社を中心とし「株式会社SBI証券」と「東海東京証券株式会社」を主幹事証券とした株式公開件数が増加している。

株式公開を目指すほとんどの会社は、主幹事証券会社を選定する際、複数の証券会社のコンペを行った上で、決定します。

主幹事証券の選定に至るまでに、証券会社から受ける営業アプローチ例
  • 証券会社の企業調査部門のアナリストによる事業の将来性評価
  • 資本政策提案
  • 営業部門と公開引受部の担当者紹介など

ポイント株式公開を準備する段階で、主幹事証券会社との間でトラブルが生じるケースは少なくありません。そのトラブルリスクを低減するため、主幹事証券会社を選定する際に、以下のような点を留意しましょう。

主幹事証券会社を選定する際の留意事項
  1. 「証券アナリストの評価や資本政策案に騙されない」
    • 主幹事証券会社の選定理由のひとつに「この証券会社が事業性を最も高く評価してくれたから」というものがあります。その中には、主幹事証券会社を選択してもらうための”眉つばもの”が多く存在します。
    • 株式公開準備を進めていくにつれ、主幹事証券会社は”眉つばもの”から”現実的”へ変化してきます。むしろ、事業性や事業内容に対し、厳しいコメントを出す証券会社の方が信用できます。
  2. 「公開引受部の担当者の実績を確認する」
    • 「現在の担当社数は、何社か?」「過去に担当した会社の中で、株式公開をできた会社はどのような会社か?」というのは、最低限ヒアリングすべきです。担当社数が10社を超えているような場合、サービスや関心が低下する懸念があります。一方、担当者数が2社程度しか保有していないような場合、その担当者の社内評価が低い場合があります。
    • 公開引受部の担当候補者の事前面談を要請し、個人的相性を確認する事がよいと思います。
    • 公認会計士や弁護士といった資格に騙されてはいけません。過去の実績や、相性、熱心さ、コミュニケーション能力の方がはるかに重要です。
  3. 「主幹事証券会社に反社会的勢力のチェックを依頼しましょう」
    • 引受審査に入る際の反社会的勢力のチェックリストを要請し、チェックを依頼しましょう。
  4. 「銀行系証券会社とコンタクトをとる場合は、重要なプロセスがあります」
  • 銀行系証券会社とは、「SMBC日興証券株式会社」「みずほ証券株式会社」「三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社」を指します。銀行系証券会社を主幹事証券会社候補とする場合、意外に重要なプロセスがあります。銀行系証券会社へコンタクトをとりたいと取りたいとお考えの場合、お気軽に↓のフォームでお問合せ下さい。

    氏名(必須)

    会社名(必須)

    部署・役職(必須)

    メールアドレス(必須)gmail等のフリーメールからのお問合せはお断りしております。

    電話番号(必須)

    ホームページ(必須)

    ご用件(必須)