
今回は、横浜でIPOの顧問を中心に活動されていらっしゃるリバーフィールド株式会社の川畑様にお会いしました。
川畑様は、ご自身でIPOコンサル会社を経営するとともに、上場企業のCFOであり、さらにビジネススクールの講師でもあるという肩書をお持ちの方です。
リバーフィールド株式会社の概要
リバーフィールド株式会社の概要
会社名 | リバーフィールド株式会社 |
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代表取締役 | 川畑拓也 |
専門・主な資格 | 公認会計士 |
住所 | 神奈川横浜市 |
ホームページアドレス | https://riverfield3.wixsite.com/website |
主な契約形態 | IPO顧問 |
サポート実績 | 【IPO支援】
【IPO支援以外】
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活動地域 | 神奈川県・東京など関東地区 |
お問い合わせ | kawabata@riv-field.com |
IPO顧問契約
IPO準備を進めるうえでの日々の課題や相談はSlack等のチャットツールで請け負い、月に1回以上対面orWEB面談で課題の共有やロードマップの見直しを行っております。
加えて、事業計画や証券会社提出資料などのレビューを都度行っております。
報酬は定額報酬(月単位)で1年ごとに見直しております。
IPO準備の実体験にもとづいたアドバイスが中心の顧問

貴社の特徴を教えてください。

私自身がIPO要員としてIPO準備に携わり、監査法人対応、証券会社審査、東証審査、予算策定~エクイティストーリーの構築まで経験し、2017年にマザーズ市場に上場しました。IPO自体は年間100社近くあるものの、会計事務所や証券会社と違い、実体験に基づくアドバイスが可能という点が特徴です。

「会計事務所や証券会社と違い」ということを少し詳しくおっしゃっていただけますでしょうか?

例えば会計事務所では、上場審査における面談対応の経験がある方は少ないと思います。また証券会社は社内の内部体制改善等の実務を直接していません。
私は上記実務の両方を経験しました。この経験は、IPO準備で苦労している人に対する大きな支えになると考えております。

業務において大切にしていることは何でしょうか?

IPO準備は多くの会社及び担当者が初めてであり、手探りで進めていくため疲弊してしまうことが多いです。
しかし、IPO準備の進め方や勘所が分かっていれば、疲弊しないように工夫することは可能であり、この点を特に意識しています。具体的にはロードマップを描き、準備を前倒しにすることで、IPO準備に携わる人数を(会社の規模にもよりますが)2-3名の兼任で十分と考えており、その他の役職員は事業に専念してもらっています。
IPO準備のトレンドを熟知している顧問

昨今のIPO準備に関する環境の印象や状況を教えてください。

株式市場が良い状況が続いている、世界的なカネ余り、非上場会社の人材マーケットの拡大、など様々な要因が合わさり、起業してIPOを目指すという方がすごく増えたと感じています。
スタートアップの社会的地位が向上したことで、チェレンジする人が増え、結果としてIPOの盛り上がりに繋がっています。

最近のIPO準備で以前と変わったことってありますか?

東証の再編に伴いグロース市場に上場する会社に「事業計画及び成長可能性に関する事項の開示」が求められるようになっております。
既に2020年11月にマザーズに上場する会社から対応が求められておりますが、従前の成長可能性資料より作成に当たっての要件が細かくなり、工数も多くかかっている印象です。
費用対効果が良いIPO顧問

企業支援を始めたきっかけと業務内容を教えていただけますでしょうか。

きっかけは友人の友人からのIPOアドバイザー依頼でした。その後、IPO準備会社に必要なのはCFOではなく、IPO準備を先導する役だと思い至りました。
IPO準備会社はCFOを欲しがりますが、証券会社・監査法人・投資銀行出身のCFOはファイナンスが出来ても仕訳を切れない、総務的思考ができない人が多く、決して安くない報酬の割には出番が少ないため費用対効果で見合わないと思っており、ファイナンスの際にだけ会計事務所等に数百万円支払ってアドバイスを求めれば会社が求めるCFO機能は十分に満たせると思います(但し、上場申請期には上場後のIRも見据えてCFOは必要。海外資金調達する場合も必要)。
また、手取り足取りIPO準備を進めてくれる会計コンサルも使いこなせればいいですが、言われるがままになると会社にナレッジが残らずよくありません。私は顧問的立場に徹し、実務は会社の中の人がこなすことで組織全体として力をつけてもらうようにしております。
IPOのサポートした実績内容が幅広い顧問

川畑様へどのような相談などがあったかについてお教えください。

バックオフィスの人事戦略、内部統制の構築方法、証券会社・監査法人・株主名簿管理人・印刷会社の選定ポイント、事業計画の数値の強弱、証券会社変更相談、IPO準備再開相談、銀行借り入れの良し悪し、非上場株式投資の評価、役員が所有する会社の整理など、多岐に渡ります。


ベンチャー企業の経営者やスタッフは、わからないことだらけであることが当然です。
私は、もちろん万能ではありませんが、最大限に相談を乗って、一緒に考えたり、悩んだりすることを大切にしています。
訪問後記
IPO準備会社の経営者にとりまして、川畑様がおっしゃった↓の意見は非常に参考になると思います。
IPO準備会社はCFOを欲しがりますが、証券会社・監査法人・投資銀行出身のCFOはファイナンスが出来ても仕訳を切れない、総務的思考ができない人が多く、決して安くない報酬の割には出番が少ないため費用対効果で見合わないと思っており、ファイナンスの際にだけ会計事務所等に数百万円支払ってアドバイスを求めれば会社が求めるCFO機能は十分に満たせると思います。
私も同意見です。「会計士をCFOに採用すれば安心」とお思いの経営者がいらっしゃいますが、実は仕訳を切れない会計士はゴロゴロいますし、仕事が全く出来ない人もいます。
証券会社や投資銀行出身者も同様です。
証券会社の社員が会計を知っていれば、エフオーアイなんて、絶対上場していませんね。ちなみにエフオーアイとは、こんな会社です。
また「東証第一部上場の有名企業の元管理職を採用すれば安心」という方もいらっしゃいますが、部内の数値管理だけを長年していた管理職経験者もゴロゴロいます。
IPOを目指す会社のCFOは、マルチタレントが理想です。
例えば、上場承認されれば、CFOは多くの機関投資家巡りをして会社の事業内容をアピール(これを「ロードショー」といいます)することになります。つまり上場を目指す会社のCFOには営業的な役割も求められることになります。公認会計士に求められる資質や能力とは、全く別の資質や能力が必要になります。
川畑社長は、大手監査法人出身の公認会計士でありながら、実務を積んだ方なので、おっしゃる事の重みが違いました。
IPO準備会社のCFOの適任者とは、資格や前職での肩書よりも、どのような実務経験を積んでいるか、また過去に行った事の無い業務に対してもチャレンジングに、アグレッシブに行う人材であるかどうかが重要だと思います。
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