管理会計の本の最高峰です。

管理会計は制度会計とは違って、会社経営者の裁量や方針に会計処理が左右されます。
したがいまして、考え方によっては、管理会計は制度会計より奥が深い会計制度であると言えます。
IPO準備をすすめていく会社の中に、原価管理が最初の壁になっている会社が多々存在しており、原価管理だけで上場時期を延期した会社は少なくありません。
さらに、上場審査では予算管理が大きなキーポイントになっていることもあり、経理部門をはじめ、IPO実務担当者は管理会計を精通する必要があります。
管理会計の本は数多くありますが、その中で「管理会計(出版:同文舘出版株式会社)」が最も内容が充実している本であることは間違いないと思われます。

管理会計(同文舘出版)の目次

第1部 管理会計の基礎
第2部 利益管理のための管理会計
第3部 原価管理のための管理会計
第4部 経営意思決定のための管理会計
第5部 戦略策定のための管理会計
第6部 管理会計の展開

しかし、本書は、とてもとてもと~ても分厚いため、会社の上司からいきなり「これを読め!」と言われると、ゲンナリしてしまうのが普通です。
この本は、第1部~第6部で構成されていますが、IPOの実務担当者(特に会計関連の実務担当者)は、「第1部管理会計の基礎」から読み始め、「第2部利益管理のための管理会計」と「第3部原価管理のための管理会計」をお読み頂くことをおススメします。
それも難しいという方は、「第1部管理会計の基礎」と「第3部原価管理のための管理会計」だけでもお読み頂くことをおススメします。
管理会計は財務会計より、作成目的が多様です。本書は、管理会計の作成目的ごとに詳しく解説しており、内容が極めて充実しています。
内容は固いですが、本書を読むと管理会計全般の本質が高水準でわかります。監査法人や証券会社からの要求内容に対して、理解力が大きくなり、IPO準備の円滑化に結び付くことが期待できるようになります。