POとは、上場会社が株式等の公募による募集や売出しを行う行為をいいます。

POとは

IPOはInitial Public Offeringの略で、POはPublic Offeringの略です。

つまりInitialが、あるか無いかだけの違いです。

Initialの意味とは、「初期の」「最初の」「冒頭の」という意味です。

初めてPOを行う行為をIPOと呼び、2度目以降のPOは単にPOと呼んでいます。

POのP(Public)は「公開の」、POのO(Offering)は「売り物」の略であり、直訳すると「公開での売り物」となり、これを金融用語っぽく言いますと「公募」となります。

公募とは「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申込を勧誘すること」をいいます。またPOには「新たに発行される有価証券」だけではなく、「既に発行された有価証券」についても対象になります。つまり創業者等の大株主がPOという手段で保有株式を売却することができます。

POの目的は、増資によって財務安全性の向上やキャッシュフローの安定化だけではなく、株式の流動性を高めるという期待も存在します。

POのディスカウント率

POでは、市場へ放出する株式を一般投資家等に購入してもらわないと成功しません。

そこで一般投資家等にとって魅力的な株価で株式を売却する必要があります。

POの場合は、購入を希望する一般投資家等から「売出価格の決定日の株価より、〇%ディスカウントだったら購入する」という意思表示を求めて、その意思表示の結果を参考として、ディスカウント率が決定します。

IPO時には、IPOディスカウントというものがあります。

表 IPOディスカウントとPOディスカウントの主な違い

IPOディスカウント POディスカウント
20%~30%程度 3%~6%程度
公開 非公開 公開
決定方法 想定発行価格の決定時に主幹事証券会社と相談し決定 一般投資家等からの需要状況により、ほぼ自動的に決定

表 POディスカウント事例

会社(PO実施日) PO実施日 ディスカウント率
ソフトバンク 2020/9/23 3.02%
リクルートホールディングス 2019/9/18 3.02%
EduLab 2020/10/19 6.00%
OSGコーポレーション 2020/10/12 4.03%

POのデメリット

POのデメリットは、ほぼ間違いなく、一時的に株価が下がるという点です。

POを行うと既存株主の利益を害する可能性が出ることから、単に創業者利潤を求めるためだけを目的としたPOというのは極めてネガティブです。コーポレートガバナンスコードには、次のような原則が存在します。

原則1-6.株主の利益を害する可能性のある資本政策

支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策(増資、MBO等を含む)については、既存株主を不当に害することのないよう、取締役会・監査役は、株主に対する受託者責任を全うする観点から、その必要性・合理性をしっかりと検討し、適正な手続を確保するとともに、株主に十分な説明を行うべきである。

マザーズやJASDAQへ上場を目指す会社の中には、資本政策の立案をする際、IPO後の資本政策を立てている会社も多く存在します。その際、本則市場への市場変更と同時にPOの計画を入れる事は定番になっています。