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仮条件【IPO用語】

発行価格の範囲を「仮条件」といいます。仮条件の範囲内で発行価格が決まります。

仮条件とは

仮条件の定義は、日本証券業協会の「有価証券の引受け等に関する規則(第2条18号)」にあります。

「仮条件」とは

引受会員がブックビルディングを行うに際して投資者に提示する募集若しくは売出しに係る株券等の価格等又はブックビルディング若しくはプレ・マーケティングを行うに際して投資者に提示する募集に係る社債券等の発行価格等の範囲をいう。

IPOをする会社は、IPOの承認前(さらに正確に言うと、目論見書の校了前)に想定仮条件を設定します。

想定仮条件とは、仮条件の想定額であり、主幹事証券会社との間で相談して決定します。

ロードショーを通じて、想定仮条件についてアンケートをとり、仮条件が決定されます。

「仮条件」の決定プロセス
  • ロードショーによるアンケートを元に仮条件を決定します。
  • 仮条件の決定により、「発行価額」が決定されます。
  • 仮条件を一般投資家などへ提示することで、株式に対する需要を確認し、発行価格などを決定します。

ブックビルディングにおける仮条件の位置づけ

仮条件を理解するためには、ブックビルディングの流れを理解することが重要です。

ブックビルディングの流れについては、こちらで説明しています。ご参考ください。

一番わかりやすいブックビルディングの流れ【上場準備実務】

仮条件の変更

発行価格は、仮条件の範囲内でしたが、2023年6月30日に変更されました。

  1. 公開価格が仮条件の下限の 80%以上かつ上限の 120%以下の範囲内で決定されること(その旨及び当該決定される価格の範囲が、仮条件の決定に伴って提出される訂正有価証券届出書に注記されている場合に限る。)。
  2. 仮条件の決定時における売出数量(同一種類の有価証券の売出しが、外国で並行して行われる場合における当該外国における売出数量を含み、オーバーアロットメントの数量を除く。以下同じ。)が公開価格の決定に伴い変更される場合には、公開価格の決定時における売出数量が仮条件の決定時における売出数量の 80%以上かつ 120%以下の範囲内であること(変更される可能性がある旨及び変更される売出数量の範囲が、仮条件の決定に伴って提出される訂正有価証券届出書に注記されている場合に限る。)。
  3. 公開価格の決定時における、発行数量(同一種類の有価証券の募集が、外国で並行して行われる場合における当該外国における発行数量を含む。以下同じ。)及び売出数量の合計数量に公開価格を乗じた額が、仮条件の決定時における、発行数量及び売出数量の合計数量に仮条件の下限を乗じた額の 80%以上かつ発行数量及び売出数量の合計数量に仮条件の上限を乗じた額の 120%以下の範囲内であること(その旨が、仮条件の決定に伴って提出される訂正有価証券届出書に注記されている場合に限る。)。

オンラインサロン

IPOAtoZでは、仮条件などをエクセルにまとめたデータを集めています。

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