日本国内には、東京以外にも名古屋、札幌、福岡に証券取引所があります。

大英産業株式会社は、2019年6月4日に福岡証券取引所に上場しました。

本ブログの中の人が調べると福岡証券取引所への単独上場は、2013年に上場した株式会社アメイズ以来の事例です。

対策

IPOを目指すすべての会社は、東京証券取引所での上場を目指すと言って過言ではありません。

したがいまして、地方証券取引所に単独上場をする会社は、「東証への上場ができなかった何等かの理由がある会社」というレッテルがはられてしまいます。レッテルがはられてしまうと

  1. IPO時の発行価格が厳しくなる
  2. 上場後の株価形成が厳しくなる

以上の2点を覚悟しなければいけなくなるため、あらためて株式上場のメリットや目的を冷静に分析しなければいけなくなります。

大英産業は、北九州を地場とした不動産会社です。地方の不動産会社の株価が高く形成されるのは、相当困難な環境下にあります。

なお大英産業が上場したときの東証上場の不動産業70社の平均PERは10.2であり、PBRは1.1でした。

一方、大英産業の発行価格ベースでの、PERは7.66、かつPBRは1.06であるため、東証上場の不動産業平均より低いにも関わらず、初値は発行価格を下回りました。なお、このブログ作成時点(上場後1年後)までは、発行価格の1520円を上回ったことがありません。

地方証券取引所へ単独上場をする会社は、大英産業のように地元を重視する事業を営んでいる会社で、かつ不動産会社のように高い株価形成が困難な業種に限定されそうです。