ブログの中の人は、お恥ずかしながら、業務において、また自分自身が勤務していた会社の就業規則を真剣に読んだ事がありません。

クライアントが就業規則の内容が法令や一般的な道徳等に反しておらず、社内における制度運用が規程どおりにキチンとされていれば、OKと言っていました(私は甘すぎるのかもしれません)。

しかしよくよく考えてみれば、企業の大小や業種、IPOを狙う狙わない等を問わず、企業経営にとって就業規則は、人事・労務関連の規程の中でトップランクに重要度が高い規則であることは、間違いなさそうです。

ブログの中の人は今年起業したので、いつかは就業規則を作らなきゃいけないと考えており、就業規則について学習を始めました。

私は、就業規則を作る時は、ググると出てくる無料テンプレートを活用して、チャッチャと作るものだと考えていました。

しかしそんな甘い考えは、↓で、木端微塵に砕かれてしまいました。

「上場を目指す企業が行うべき就業規則の作り方」を社労士に聞きました

そこで「IPOの就業規則と企業実務(野中健次著 中央経済社)」を入手し、学習することにしました。

なぜこの本を選択したかと申し上げますと、就業規則について書かれたビジネス本は、アマゾンを見れば数多く見当たります。
またIPOを目指す会社関係者をターゲットにした労務に関する本も存在します。

しかし【IPO×就業規則】に書かれた本は、私が探した所、この本以外、見当たりませんでした。そこで、この本の購入を選択しました。

相当、ニッチなジャンルの本だと思われます。

ここでは僭越ながら「IPOの就業規則と企業実務(野中健次著 中央経済社)」について紹介させていただきます。

「IPOの就業規則と企業実務」の著者

著者は、社会保険労務士法人 野中事務所(http://www.nbc-c.co.jp/)の代表社員野中健次様です。

元SMBC日興証券の証券マンであったという経歴でもあり、IPOにはお詳しい方のようです。

野中健次さんは、これまでも労務に関する本を出版されたご経験が豊富でありますが、「 IPOの労務監査 標準手順書(日本法令)」「 IPOとM&Aの人事マネジメント研究会(日本法令)」「M&A労務デューデリジェンス 標準手順書(日本法令)」など「IPO」と「M&A」をキーワードとした労務関連の著書を執筆されていらっしゃいます。

「IPOの就業規則と企業実務」の概要

本書は、3つの章で構成されています。

各章でどのような事が書かれているかを紹介します。

第1章 IPOの就業規則

主に以下の内容が記載されています。

IPOについて

IPOの概観が書かれています。

東証の各市場区分コーポレートガバナンス・コード、上場するために必要な内部管理体制に関する章があります。

上場審査等に関するガイドラインや新規上場ガイドブックにある内容を紹介しながら、上場に必要な内部管理体制に関し、概略が書かれています。

就業規則について

就業規則が労働基準法と労働契約法において、どのような位置づけにあるか、また就業規則や労働条件の変更等があった場合、労基署へ届出する提出資料、従業員等とどのような書面を交わすのかという記載例の紹介を中心とした実務について記載されています。

無論、各実務が労基法や労働契約法との関係性についても記載されています。

IPOを達成した会社向けだけの内容ではなく、IPOを断念し、組織再編する事になった場合の労働契約への影響に関するポイントが記載されています。

第2章 就業規則本則

この本のメインと思われる章です。

就業規則を作成するにあたり、記載を検討すべき条文(以下「各検討条文」といいます)が記載されており、各検討条文に解説が書かれています。

これだけであれば、巷で販売されている規程集とさほど変わりは無いのですが、この本はIPOを目指す会社向けの本なので、他の規程集と明らかに異なるポイントがあります。

各検討条文の中にコーポレートガバナンス・コード、さらに上場審査に関連する解説が記載されている点です。

またIPOとは直接関係なく、例えば「上場企業に望ましい退職金制度」や「社内リニエンシー制度」など上場会社を意識した制度に関する記述も存在します。

私はこの本を読み、会社は上場審査に関連するしないに関係なく、会社設立時に作成した就業規則の見直しが必要になることがよくわかりました。

第3章 付属規程

そもそも規程は、上場を目指す目指さない関係なく、どんな会社でも必要になりますが、上場準備を始めることにより、用意すべき規程等が増える事が想定され、本書ではいくつか提案されています。

従業員持株会規約やインサイダー取引防止規程、デバイス規程等です。

ここで取り上げられている規程例の内容も、第2章(就業規則)と同じく、筆者が上場審査を意識した規程例として紹介され、解説されています。

「IPOの就業規則と企業実務」の読書会をサロンプログラムとして開始します!

本書は、IPOを目指す会社経営者や総務・人事部門で働く方が就業規則の条文を通じて、労務の基礎を固めようとする本である一方、IPO業界に10年以上いる私でさえ、知らなかったような応用的な内容も存在します。

この本を読破すれば、IPOに向けた労務知識がバッチリになる事が期待できますが、438頁にもなる本なので、読破は大変です。

そこで私は動きました。

なんとなんと私が主催しているサロン(シンIPO AtoZこちらになります)におきまして、このたび「IPOの就業規則と企業実務」の著者である野中健次社労士のご解説付きで読書するプログラムを11月からスタートすることになりましたぁぁぁ!!!!!!!

なんという贅沢なプログラムでしょう!!

IPOを目指す会社の総務人事部門の方をはじめとする、労務関連の知識習得が必要な方、必須です!

サロンメンバーに紹介したところ「著者に解説してもらえるなんて、本代はタダみたいなもんじゃないですか!」という声が上がりました。

こんなチャンス、滅多にありません!

↓のリンクからamazonで購入できます!


IPOの就業規則と企業実務(Amazon)

「シンIPO AtoZ」にはいくつかの種類のプログラムが存在しますが、「IPOの就業規則と企業実務」を皮切りに、今後もIPO関連のビジネス本の読書会プログラムを新設しようと考えております。

ご関心がお持ちの方は、ぜひご参加ください!一緒に学習しましょう!