カラダノート(4014)がIPO後の初決算で超絶数字を出しました!
おそらく12月14日の株価は爆謄することが予想されます。
ブログの中の人は、カラダノートのIPOに当選し、それ以来のホルダーです。
そこでカラダノートについて、自分のために、そして個人投資家の皆さんのためにまとめてみました。
カラダノート超絶決算
カラダノートは、IPO後の初決算である12月11日に次のような超絶決算(2021年7月期 第1四半期)を出しました。
表1 カラダノートの2021年7月期第1四半期決算
売上 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
---|---|---|---|---|
2021年7月期業績予想(前年比) | 856(+16.8%) | 205(+66.5%) | 190(+53.2%) | 126(+51.4%) |
2021年7月期第1四半期成績(業績予想比) | 282(32.9%) | 115(56.0%) | 100(52.6%) | 63(50.0%) |
そもそも利益面に関する業績予想は、前年比で強い予想を出していたのですが、その予想を軽く超える数字を第1四半期に出しました。
2021年7月期第1四半期の成績を単純に4倍すると次のようになります。
表2 カラダノートの2021年7月期第1四半期決算を4倍した場合の業績
売上 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
---|---|---|---|---|
2021年7月期第1四半期成績×4(百万円) | 1,128 | 460 | 400 | 252 |
前年比/業績予想比 | +54%/+31% | +273%/+124% | +222%/+110% | +203%/+100% |
超絶です。
特に利益面の成長が著しく、このまま行けば、利益が3倍超増えます。営業利益率が2020年7月期(16.8%)から、2020年7月期第1四半期(40.7%)へ急激に上がっており、高収益体質を持つ会社になっていますね。
カラダノートの事業構造
カラダノートの主力事業は、妊娠・育児中のママをメインターゲットとした「ママびより」などのウェブメディアやアプリの運営になっています。
2019年1年間での妊娠~1歳未満の子供を持つ親のダウンロード数が155万件というのは、凄いと言えるのではないでしょうか?
なんと出産育児ママの86%超がカラダノートのアプリをダウンロードしているようです。
妊娠育児ママ層向けの商品やサービスを展開している企業に対し、アプリを通じて得た妊娠育児ママの情報提供や、アプリを通じてこれらの会社へ誘導することで収益を獲得するという事業モデルになっています。
販促品以外に自社で在庫等を抱える必要がなく、C/FやB/Sに優しい会社になっています。
社員数は、役員込みで30人前後と少数であることもあり、多額のコストを必要としないような事業モデルと思われます。
カラダノートの経営戦略
カラダノートの強みは、出産育児ママに関するデータ量です。このデータを起点として、カラダノートは、新たなビジネス展開を考えているとIPO時の目論見書に記載しています。
このデータを起点にして、未就学児世代の主要市場(想定市場規模:3.2兆円)から3世代消費市場(想定市場規模:3.8兆円)、さらにはシニア関連市場(想定市場規模:50.5兆円)へ市場領域が拡張する可能性を有していると考えております。
当該事項を念頭に、ファミリーデータプラットフォーム事業の拡大に向けて、「ファミリーデータベースの拡大」と「収益性の向上」の二つの方向性から注力しております。
ファミリーデータベースの拡大に関しては、2020年8月末時点で継続的に接触可能なアクティブファミリーデータベース件数が約80万件(各期期末実績:2018年7月期333,522件、2019年7月期571,520件、2020年7月期795,140件)となっております。今後、子育てアプリの充実化によるアプリユーザー数の拡大、妊娠中や育児初期だけでなく未就学児期全般にも紹介可能な商材の充実化によるアクションユーザー数(※1)の拡大、ヘルスケアアプリの充実化による初孫世代ユーザーの拡大により、子育て世代を軸に世代の輪を広げ、孫育て世代の中高年まで拡大していく方針でおります。最終的には日本の全5,300万世帯への拡大を目指していきます。
収益性の向上に関しては、新規提携先の拡充、クライアント向けのコールセンター業務効率化及びマニュアル支援並びにECをはじめとする自社事業領域の拡大により、1人当たりの平均アクション数(※2)の拡大を考えております。
※1 アクションユーザー:当社の収益につながる行動をしたユーザー(2020年7月期第3四半期期間実績:月間2.7万人)
※2 アクション数:当社の収益につながった行動件数(2020年7月期第3四半期期間実績:ユーザー1人当たりの平均アクション数1.5案件)
(出所:株式会社カラダノート目論見書より)
今後は、出産育児ママのデータをコアにして、未就学世代に関係する塾や習い事など、ビジネスの範囲を広げていくものと思われ、事業拡大のストーリーが描きやすい会社です。
以上がブログの中の人がカラダノートの株を持っている理由です。
- 企業の成長ストーリーがわかりやすい会社
- 新事業に参入しても、多額の投資を必要としない会社
カラダノートの第2四半期以降の決算予想
カラダノートの決算短信には、2021年7月期第1四半期が超絶決算だった理由について、次のように書かれています。
- 保険領域では、コロナ禍におけるユーザーの保険見直しニーズの一時的な高まりに伴うクライアント企業の受け入れキャパシティの増大により、送客数が前四半期会計期間と比較し、高い水準で推移した。
- 食材宅配領域では、前期のコロナウィルスの影響により一時的に送客が停止していた期間のユーザー情報を当第1四半期会計期間に上乗せして送客したことで、送客数が前四半期会計期間と比較して、高い水準で推移した。
- キャンペーンのユーザー集客において、今期より新しく取り組み始めたオリジナル出生届をはじめとしたプレゼント構成の見直しを行い、仕入及び発送費用の削減につながった。
ここで書かれた内容によれば、保険領域と食材宅配領域で特需もしくは前期に計上すべき営業収益の後づれがあるようです。
第1四半期は、8月~10月であるため、コロナ感染者数が比較的落ち着いている時期でした。第2四半期である11月~1月はコロナの影響がカラダノートの業績に悪い影響が出ることが予想されます。
したがいまして、第1四半期の売上水準が第2四半期も続くのは、相当困難な感じがします。
しかし仕入や発送費用の削減、つまり原価低減、利益率の向上については、一過性ではないような感じです。
以上のような理由から、2021年7月期の第2四半期以降も絶好調が続き、2021年7月度の年度決算が表2のようになるというのは酷と考えています。
しかし、カラダノートが展開するデータビジネスは、安定成長が期待でき、かつ多額の投資を必要としないような事業領域と思われます。
このような会社であるため、中長期投資に向いていると考えます。