特に直前期に、主幹事証券会社の対応に不安感が増すのは、よくあることです。
多くの上場準備責任者が「主幹事証券会社の担当者が『来社頻度が減った』『ミーティングが短時間になった』『態度が機械的になった』」などなどの理由により、主幹事証券会社の対応を不満と感じています。
これは、「上場準備責任者の忙しさ」と「主幹事証券会社担当者の関与の必要性」のギャップから生まれてくる場合が多いようです。
主幹事証券会社の関与イメージ
- 主幹事証券会社と契約を締結した初期段階
- 内部管理体制を中心に改善事項の洗い出しを行い、レポーティングするため、主幹事証券会社の担当者の業務量は多い。
- 上場準備責任者は、主幹事証券会社から提出を要請された社内資料を提出する程度であるため、業務量は多くない。
- 主幹事証券会社の担当者の方が、上場準備責任者より、相対的に業務量が多い。
- 直前々期・直前期
- 主幹事証券会社の担当者の業務は、上場準備責任者から改善状況の報告を聞く事と質問に対する回答が中心になり、業務量が多くない。
- 上場準備責任者は、社内改善や上場申請書類の作成準備など、日を追うごとに業務量が増加する。
- 上場準備責任者の方が、主幹事証券会社の担当者より業務量が多くなり、そのギャップが日々増してくる。 ⇒ 不安感アップ!
- 申請期
- 上場準備責任者と主幹事証券会社の担当者は、引受審査と上場審査に向けて、業務量が多い。
- 主幹事証券会社の担当者の業務量が急激に増加するため、上場準備責任者の業務量とギャップが減る。 ⇒ 不安感ダウン!
主幹事証券会社との関係で不安を減らすためには、以下のような提案をさせていただきます。
証券会社の担当者への不安を減らすためには。。。
- 主幹事証券会社の役割を理解する
- 株式公開に向けた各種改善や学習等を主幹事証券会社が主体的に行わない事を認識する必要があります。
- 主幹事証券会社と定期的な打ち合わせを行うだけではなく、改善業務を実施している現場への立会いを要請する
- 社内の重要な会議や打ち合わせにオブザーバーとして出席するよう要請する。
- 実地棚卸や内部監査実査などに同行するよう積極的に要請する。など