IPOを目指す会社は、毎期のように自社の株価を算定する場面が出てきます。

特にストックオプションを発行するときは、税務や会計面から、株価算定が必須になります。

相続や贈与時において税務上では、株価算定方式は経営支配力を持っている同族株主等か、それ以外の株主かの区分により、それぞれ原則的評価方式又は特例的な評価方式により評価することになります。詳しくはこちらのサイト国税庁(No.4638 取引相場のない株式の評価)サイトにあります

しかしIPOを目指す会社が資本政策に利用する株価算定方式は、必ずしも国税庁が述べる方式と同じ方式を使う必要はありません。

そこで経営者は「他社は、どのような方式を使って株価を算定しているのか」について、気になると思います。

分析

2019年に東証へIPOをした会社82社(TOKYO PRO Market除く)の内、62社がストックオプションを発行した際に利用した株価算定方式を開示しています。

表 2019年に東証へIPOをした会社が直前々期または直前期に採用した株価算定方式

直前々期 直前期
DCF(ディスカウントキャッシュフロー)方式 24社 31社
純資産価額方式 7社 7社
類似業種比準方式 3社 3社
DCFと純資産価額方式の折衷 7社 10社
DCFと類似業種比準方式の折衷 2社 2社
純資産価額方式と類似業種比準方式の折衷 3社 0社
その他 4社 6社

直前期にストックオプションを発行した会社は、DCFを採用している会社が最も多く、次に「DCFと純資産価額方式の折衷方式」によって算定している会社が多いという結果になりました。

なお一度使用した株価算定方式を変更したのは、63社中3社しか存在しませんでした(つまり、ほとんどの会社が、一度採用した株価算定方式を継続して採用したという結果になりました)。

IPO AtoZはIPOに関していろいろなデータを取っています。

IPOを達成した会社がIPO前にどのような株価算定方式を採用したのかがわかるデータをとっておりまして、上場前の資本政策の参考になる可能性があります。

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