上場準備時期は、管理部門の仕事量が非常に多くなります。

過去に会社が行った経験がないような管理や書類作成等が目白押しだからです。

特にベンチャー企業の管理部門は、可能な限り最小限の人員で回そうとするため、一人一人の業務量が多くなりがちです。

したがいまして上場を目指す会社の管理部門のトップは、原則、常勤である必要があります。

そのような中、上場達成会社の管理部門のトップであるCFOが関係会社ではない他社と兼職している事例を見つけましたので、紹介させていただきます。

役員の兼職に対する上場審査の考え方

東証が発行する新規上場ガイドブックには、次のようなことが書かれています。

申請会社の役員が他の会社等の役職員等と兼職関係にある場合については、まず、取締役会への出席状況などから、当該役員がその求められる監督機能を十分発揮しているかどうかを確認するとともに、常勤役員については、その業務の執行の機動性が損なわれていないかどうかを確認します。
当該兼職先と申請会社が取引関係を有するような場合にあっては、その取引に対する適切な牽制を働かせることのできるガバナンス体制が構築できているか、取引条件の決定の手続きの状況などを踏まえ、申請会社が不利益を被るような決定となっていないか等を審査において確認し、適切な体制、運用が確認できれば、当該兼任について、認められるものと判断することもあります。

出所:東京証券取引所「新規上場ガイドブック2020〜2021 新規上場ガイドブック」より

つまり、常勤役員は原則として専任である必要がありますが、上場申請会社との間に重要な取引関係がなく、上場申請会社の経営や運営に悪い影響を及ぼさない場合、兼任が認められる場合があるということになります。

一方、常勤役員が他社と兼職する事例は、稀に存在します。

↓に社長が他社と兼職している事例を紹介しています。

ご参考ください。

社長が関係会社以外の他社役員を兼任する事例【IPO事例】

なお、社外役員の兼職についても↓に記事を作成しています。ぜひご参考ください。

上場準備会社の社外役員(社外取締役・社外監査役)の兼職数を調べてみました

↓の例は、常勤監査役の事例です。この常勤監査役は、IPOした会社の常勤監査役を含めて、4つも肩書を持っている稀な例です。

他の会社との兼務が複数存在する常勤監査役の事例

CFOが他社と兼職している事例

上場直前には通常、管理部門のスタッフは、総動員で多くの残業をしながら、上場審査対応や各種資料作成など、上場に向けた準備を進めることになります。

そのような状況下で管理部門のトップが他社の仕事をするという事は、一般的な意見からすれば、心苦しいはずですが、社内の理解があれば、他社と兼職できることになります。

また上場を目指す会社経営者は、管理部門のトップとして常勤できる人材を中途で採用することが多々あります。

その際の採用条件として、非常勤で勤務をしている人に対し、その勤務を継続したまま採用することが不可能ではないということがわかっていただければと思います。

他社と兼職しているCFOは、どこの会社のCFOなのかは、↓で紹介しています。

上場達成会社のCFOが他社の要職を兼職している事例【IPO事例-34】

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