会社法上での払込金額に相当する株価を「発行価額」といいます。

発行価額の決め方

IPOのときにファイナンスを行う場合、発行価額は以下のようなプロセスで決定されます。

まず想定発行価額を検討します。

① 想定発行価額(発行価額の想定額)の決定プロセス

次に発行価額を決定します。

② 発行価額の決定プロセス
  • ロードショー終了後に機関投資家のアンケートを元に、仮条件を決定します。
  • 仮条件が決定すると、仮条件の下限を15%下回る株価が発行価額になります。
  • 目論見書や有価証券届出書に記載されている想定発行価額を発行価額へ訂正する手続きを行います。

発行価額と発行価格、引受価額との違い

「発行価額」とよく似た言葉として、「発行価格」と「引受価額」があります。

発行価額は、概念上の株価のことであり、発行価格や引受価額と違う金額になるのが一般的です。

IPOにおける発行価格とは、一般投資家などが株式を購入する株価です。

詳しくは、こちらの記事で説明しています。

発行価格(公募価格・公開価格)【IPO用語】

IPOにおける引受価額とは、会社や売出人の手取になる株価になります。

こちらで引受価額の説明をしています。

引受価額・スプレッド【IPO用語】

発行価額、引受価額や発行価格がそれぞれどのように設定されるのか、またその関係性について説明した記事はこちらになります。ぜひご参考ください。

一番わかりやすいブックビルディングの流れ【上場準備実務】